
くせ毛の中でも特に皆さんが苦しめられているのは前髪のくせ毛ではないでしょうか?
他の場所と違って、前髪のくせ毛は顔の印象に大きな影響を与えるので1番気になる部分ですよね。
そこで本日は前髪のくせ毛をうまくスタイリングするコツについて解説していきます。
自分のくせ毛のタイプを調べよう

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前髪のくせ毛のタイプはうねりがでるくせと根元から割れてしまう生えグセの2つに大きく分けることができます。
うねりがでるタイプは顔周りやえりあしなどの髪が細い部分に特に強いクセがでることが多く、波打ったような形をして生えてきます。
生えグセは毛穴の方向が歪んでおり、いつも同じところで前髪が分かれてしまうクセになります。
生えグセは前髪が非常に多く一部の根元が立ち上がることで割れてしまったり、左右に根元の向きが分かれているためパックリ割れてしまうパターンなどがあります。
根元は生えグセで割れて中間から毛先はうねっているという組み合わせもあります。
くせ毛が直ることはあるのか?

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くせ毛は直らないのですかとお客様から質問されることがありますが、これはくせ毛の原因によるとしか言えません。
基本的にはくせ毛が発生する原因は、毛穴の中がガタガタになっていることです。
毛根で髪の毛が作られて毛穴から出てくるまで髪の毛は非常に柔らかく、毛穴の形に合わせて伸びていきます。
毛穴の形が歪んでいるとその形で髪の毛が生えてきてしまうのでうねったくせ毛になってしまうのです。
生えグセも毛穴の向きが原因なのでくせ毛を直すためには毛穴の形や向きを変える必要があるのです。
しかし毛穴内部をどうにかできるような技術は存在しないのでくせ毛を直すことは不可能です。
ただ毛穴が原因ではなく、ストレスや食生活の乱れで健康状態が悪化していることで一時的にくせ毛になっている場合は直ることがあります。
このタイプは毛根まで髪の毛を作るための栄養が届いておらず、スカスカの髪の毛しか生えてこなくなっています。
ストレスが解消されたり、食生活が規則正しくおくれるようになればくせ毛が生える原因が解消されるのでこのタイプのみくせ毛を直すことが可能です。
栄養不足が原因でくせ毛になっている人は白髪や抜け毛、薄毛のリスクも非常に高くなっているので注意したほうがいいでしょう。
くせ毛をうまくスタイリングする方法

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くせ毛には濡れている状態から乾いていくときに形が固定されていきます。
そのためクセをリセットするためには1度濡らさないときれいにスタイリングすることができません。
まずは髪の毛を濡らして、くせ毛の部分を引っ張りながら乾かしていきます。
髪の毛をまっすぐに伸ばして乾かす時に必要なのは熱とテンション(引っ張る力)を使うことです。
この2つの力が加わることで髪の毛の形を変えることができるのです。
私たち美容師がロールブラシ(トゲトゲの丸いヤツ)などを使ってブローをする理由は手でやるよりもテンションを強くかけて形を整えるためなのです。
乾かす時はくせが強い部分をしっかりと引っ張ることを忘れないようにしましょう。
そして仕上げにストレートアイロンでクセをさらにしっかり伸ばしていきます。
ストレートアイロンを使うときのコツ

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ストレートアイロンを使うときのポイントはクセの強い部分を細かく分けとることです。
前髪を全部まとめてストレートアイロンで挟んでしまう人がいますが、これではまっすぐな状態を長時間キープすることはできません。
プレートに近いところにはしっかり熱が伝わっていますが、プレートから遠い部分にはしっかりと熱が伝わっていません。
先ほども説明したように髪の毛をまっすぐに整えるためには熱とテンションがしっかり髪に伝わっていなければいけません。
熱がうまく伝わらなかった部分は湿気などでの影響ですぐにまたクセが出てきてしまいます。
クセが気になる部分は特に細かく分けてストレートアイロンを通すようにして、クセがすぐに戻らないようにきれいに伸ばしておきましょう。
生えグセを消すためのコツ

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生えグセも濡れている状態から乾かす時に形ができていきます。
生えグセに関してはこのドライ以外では対策することができません。
縮毛矯正をしたとしても毛穴の向きの問題なのでどうにもできません。
ドライをするときのポイントは、割れてしまう場所をこすりながら乾かすことです。
こすって乾かすことで根元がまっすぐになり、割れてしまう部分を消すことができます。
しかしクセがかなり強い場合はこの方法でも消えないことがあります。
そういった場合は、割れてしまう方向と反対向きに思いっきり引っ張りながら根元にドライヤーの温風を当てて、しっかり熱がはいったらドライヤーだけを離し、反対方向に引っ張ったまま冷まします。
手間と少し慣れが必要ですが、この方法が最も生えグセを消すことができます。
美容院でくせ毛をまっすぐにする

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これまで紹介してきたスタイリング方法は毎日する必要があることと、必ず1日中キープできるわけではないというデメリットがあります。
また雨の日や湿度が高い日、汗をかいてしまった場合などはクセを伸ばした状態がリセットされてしまい、再びクセが出てきてしまいます。
クセが我慢できないほど嫌だったり、毎日伸ばすのがめんどくさいなら美容院で薬剤の力を使ってクセが戻らないようにすることが可能です。
現在美容院で定番のくせ毛を解消するメニューは縮毛矯正とチューニングです。
どちらにもメリットとデメリットが存在するので、この2つのメニューを詳しく説明していきましょう。
縮毛矯正のメリットとデメリット

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縮毛矯正のメリットは何といっても1度まっすぐにした場所は基本的にクセが戻らないということです。
かなり強い薬剤を使って髪の毛を軟化させてしまい、そこにストレートアイロンを使って高温の熱を加えてまっすぐに固めてしまうのです。
デメリットとしては薬剤の力と熱の力を使っているので、髪の毛への負担は美容院で行う施術の中でも最も高くなります。
手入れを雑にしていると髪の傷みがひどくなり広がってしまうので、クセが戻ったように感じることがあります。
また生えている髪の毛にしか影響を与えられないので、毛穴の問題である生えグセには全く対応することができません。
まっすぐにする効果と持続力は非常に高いが、その分髪へのダメージも大きい施術になってしまいます。
チューニングのメリットとデメリット

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チューニングのメリットはナチュラルなストレートヘアがつくれるという点です。
縮毛矯正とは違い、薬剤の力だけを使ってクセを伸ばしていくので嘘っぽいまっすぐな髪にはなりません。
また完全にまっすぐになるわけではないのでボリュームがなくなってペタンコになることもありません。
デメリットとしては2~3か月程しか効果が持続しないことと、髪質によって効果が出にくい人がいることです。
髪の毛内部で起こっている化学反応はパーマと全く同じなのでずっと効果が続く施術ではありません。
またパーマやカラーと同じで、普段からの髪の毛の扱い方や日ごろのケアによって効果が持続する期間は大きくブレます。
クセが強すぎる髪やねじれているタイプのクセ、デコボコのクセなどの縮毛矯正でも伸ばせないことのある特殊なくせ毛には対応ができず、ほとんど効果が感じられないケースが多いです。
ナチュラルなストレートでボリュームがなくなるのが嫌な人には最適な施術ですが、強い薬剤の力と熱の力が必要になるほどのクセには全く対応できない髪質を選ぶメニューだと言えます。
まとめ
前髪のくせ毛への対策はわかっていただけましたか。
スタイリングで毎日整える方法も、美容院で化学反応を利用してまっすぐにしてしまう方法もあり自分のライフスタイル、クセの強さに合わせて選択することができます。
毎日くせ毛のせいで嫌な気分にならないように、対策してみてください。