
ノンシリコンシャンプーを使い始めると髪がきしんで以前よりも状態が悪くなってしまうことはありませんか?
使い続けることで髪が健康になっていくと聞いたから我慢して継続している人もいると思います。
ノンシリコンシャンプーに関する情報はネット上にあふれていますが、どれが真実なのかわかりにくい状況になっています。
そこで本日はノンシリコンシャンプーを使うとなぜ髪の毛がきしんでしまうのか、現役美容師である筆者が詳しく解説していきます。
ノンシリコンシャンプーとは
ノンシリコンシャンプーとは多くのシャンプーで使用されていたコーティング剤であるシリコンを抜いたシャンプーです。
つまりシリコンさえ含まれていなければノンシリコンシャンプーとして販売することができます。
髪のコーティング剤を使わなくなるので、何もついていない生まれたままの状態になります。
現在のノンシリコンシャンプー業界が抱える問題点
ノンシリコンシャンプーはシリコンを使っていなければいいので、品質の高いものから低いものまでさまざまです。
そのためすべてのノンシリコンシャンプーが髪にいいとは言えません。
シリコンシャンプーからただシリコンを抜いただけなのに価格を上げて販売されているものまであるので、正直ノンシリコンだけをアピールしているシャンプーはかなりクオリティが低いシャンプーである可能性が高いです。
クオリティの高いノンシリコンシャンプーを手に入れるためには消費者側もシャンプーに関する知識を持っていないと難しくなっているのが現状です。
ノンシリコンシャンプーで髪がきしむ理由
ノンシリコンシャンプーで髪がきしむ原因は、シャンプーが原因で髪が傷んでいるからです。
髪の毛は濡れていると柔らかく、摩擦などの物理的なダメージを最も強く受ける状態になります。
シャンプーは濡れた髪に摩擦を与えることになるので、実は最も髪の毛にダメージを与える行為になります。
シャンプー中の摩擦によるダメージを和らげるシリコンなどのコーティング剤が含まれていないと髪をゴシゴシ洗うたびにキューティクルが強いダメージを受けます。
カラーやパーマをしている人、髪の毛が細い人は特に髪が弱くなっているのでノンシリコンシャンプーを使うのであれば、クオリティの高いものでなければ髪がひどくきしむようになってしまいます。
弱い髪にはコーティング剤が必要
髪の毛の表面には18MEAというモノがあって、これに皮脂が引っかかって表面をコーティングする仕組みがあります。
しかしこの18MEAは1度カラーやパーマをしただけで壊れてしまい、二度と再生しません。
皮脂による表面のコーティングを失った髪は身を守るためのものが何もないのでちょっとしたことでも傷んでしまいます。
またキューティクルが毛羽立ってしまいやすいカラー、パーマをした髪やもともと細い髪の毛は表面のコーティングがなければヘアダメージが進行しやすい状態です。
皮脂によるコーティングがなければ毛羽立ったキューティクルが絡まってしまい、そこに力が加わってしまうとはがれてしまいます。
キューティクルが失われていくと髪の毛はボロボロになっていくので、デリケートな状態の髪の毛には何かしらのコーティング剤を使わないと髪がきしんでしまうのは仕方がないことなのです。
クオリティの高いノンシリコンシャンプーとは
ノンシリコンシャンプーなのに使っていると髪の毛がサラサラになったという体験をしたことがある人も多いと思います。
美容院などで売っているようなクオリティの高いノンシリコンシャンプーはシリコンとは異なるコーティング剤を使用しているため、手触りがよくなります。
ただコーティング剤を抜いただけのノンシリコンシャンプーを使い続けるのは髪をボロボロにしていくだけなのですぐにやめたほうがいいでしょう。
シャンプーに含まれるコーティング剤でシリコン以外のモノとなるとコストがかなり上がるので、シャンプーの値段も必然的に高くなってきます。
安くで売っているようなノンシリコンシャンプーを使うくらいであれば、シリコンが含まれているシャンプーでしっかりコーティングしたほうがかなりマシです。
ノンシリコンシャンプーにかえて、髪の毛にきしみを感じたら直ちに使用をやめましょう。
まとめ
使い続けると素髪に戻るから髪がきれいになると解説されていることがありますが、髪の毛にきしみがでるようなシャンプーを使い続けて髪の毛の状態がよくなるわけがありません。
髪の毛がきしんでいるということはキューティクルが悲鳴を上げている状態です。
不確実な情報が大量に出回っていますが、真実を見抜けるような知識を身に着けていきましょう。